2024年から新NISA制度がスタートして、「貯蓄から投資へ」の機運がまた高まってきました。
そんな中で1番人気商品と言っても過言ではないのが「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」です。
(長いので以下「オルカン」としたいと思います)
ただ、なかにはどんなものなのかイマイチわからず、とりあえず人気だからと購入している方も多いのではないでしょうか?
それでは投資家としてとても危険ですし、もしかしたら自分が思っているような投資ができていないかも…?
と言うことで、オルカンについて全てわかるように細かく解説していきたいと思います!
難しい言葉も使っていますが、簡単に言い換えもしていますのでぜひ最後までご覧ください!
目次
オルカンとはどんな商品?
オルカンは一言で言うと、三菱UFJアセットマネジメント社が運用している「全世界を対象とした投資信託」です。
投資信託とは、投資家から集めたお金をひとつの大きな資金としてまとめ、運用の専門家が投資・運用する商品のことで、
これを買っておけば投資のプロが勝手に銘柄を選んで投資をしてくれます。
「MSCI ACWI」という代表的な世界株指数に連動することを目指したインデックスファンドで、
簡単に言えば世界が成長すれば伸び、衰退すれば落ちる指数となっています。
時価総額加重平均型というものを採用しているのですが、これは「強いところに厚く、弱いところに薄く」と意味で、
世界の中でも時価総額が高いところを中心に勝手に配分して投資してくれる大変有り難い商品です。
(自分でやろうとすると、途方もない作業になりますからね…)
しかも定期的にバランスの見直しをしてくれるので、その時々のタイミングで最適なバランスをで
投資をしてくれるので、投資以外にも忙しい我々にとってはとっても嬉しい商品ですね!
一応現段階で出ている目論見書に出ている成績も載せておきます。
コロナのタイミングでガクッと下がりましたが、それ以降は順調ですね!
オルカンのメリットは?
では、次に具体的な数字なども出しながら、メリットについてまとめていきたいと思います!
この商品1つで分散投資が可能
オルカンでは「先進国23カ国と新興国24カ国の計47カ国に上場する約2900銘柄」が
投資対象になっていると言われています。
自分で2900銘柄を選んで投資すると考えると途方に暮れてしまいますよね…笑
この約2900銘柄で株式市場の時価総額のうち85%をカバーできると言われているので、
正直十分すぎると言っても良いくらいの分散具合ですね!
どんな感じで投資されているか、こちらも目論見書ですが載せておきます。
とは言っても世界の85%ということで、以下は含まれないのでそこはご注意ください。
・小型株
・フロンティア市場(発展途上国の中で、市場規模が新興諸国よりも小さい市場)
・スタンドアローン市場(戦争や紛争などで、資本移動に規制があり孤立した市場)
ただ、この辺りはあんまり意識しなくても良いかなと思います。
広く分散されているにも関わらず手数料が安い
こんな運用に手間がかかりそうな商品ではありますが、世界中の株式に分散投資できるファンドの中で
信託報酬が0.05775%(税込)以内とかなり低水準であることもメリットの一つですね。
この「eMAXIS Slimシリーズ」は業界最低水準の運用コストを将来に渡って目指し続けると公言していて、
直近でも他社が同じような商品で信託報酬を下げたらすぐに下げるくらい気合いが入っています。
実はオルカンのような全世界を対象にした投資信託はたくさんあるのですが、
同じような成績を出す投資信託であればコストは安いに越したことはないですよね。
それを「最安値を目指します!」としっかり言ってくれているのは投資家にとって非常に心強いですね!
オルカンのデメリットは?
ここまで見てると「完璧じゃね?」と思ってしまうオルカンですが、もちろんデメリットもあります。
これは投資方針にもかかわることなので、ぜひ知識として入れておいてください。
どう頑張っても1番にはなれない
例えば、これから日本がすごく頑張って驚くほどの成長を遂げ、2ヶ月で世界1位の経済大国になったとします。
経済が活発になると当然株価も上がるので、その前から日本の株を買っていた人は100%恩恵を受け、
急激に資産が増えていき、いわゆる「賭けに大勝ちした状態」になります。
でも「オルカン」だと世界各国に分散してしまっているので恩恵を受けられる割合が下がります。
※あくまで割合が下がるというだけで、恩恵を受けられてはいます。
一攫千金を狙いたい!という方にとってはあんまりよろしくない結果になるかもしれません。
短期的なトレンドを反映しづらい
分散のバランスは定期的に見直しているということを前に述べましたが、
これは毎日・毎月やっているわけではありません。
株というのは日々上がったり下がったりします。
例えば大手で時価総額が高い企業が何か不祥事を起こして急激に株価が下がったとしても、
すぐに反映して投資をしてくれるわけではありません。
(そこまでやってくれたら神ですが、手数料は爆増するでしょうね…)
その辺りのフレキシブルさには欠けるのがデメリットと言えるでしょう。
最後に
いかがでしたでしょうか?
メリット・デメリットを俯瞰的な目線でお伝えしましたが、世界的には人口も増える予測なので、
それに応じて世界経済も成長する見込みと考えられています。
分散する結果急激な儲けには繋がらないのが欠点ですが、
長期的な目線で資産形成をしていくスタンスの方にとっては欠かせない商品となるので、
ぜひ購入の検討をしてみてはいかがでしょうか!